私は今までの中小企業の実態を見て、ある問題に気がつきました。
それは、部下の上司に対する問いかけがきっかけでした。
どの会社でもよくあることです。
部下 「私の評価が高くなったら、昇給・賞与は良くなりますか?」
上司 「きっと良くなると思うよ」
または
「分からんから、そのことなら社長に聞いてくれ」
管理者は、指導して部下の評価を高めることは出来ても、部下の処遇は決められません。
これでは飛行機が片翼で空を飛ぶようなものです。
だから、部下の成長に
責任を持てない ⇒ 責任を持たない
となってしまうのです。
これが中小企業の人事関連において最大の問題点なのです。
部下の賃金も、賞与も、等級も分からなくて、
管理者は本当に、真剣な部下指導が可能なのでしょうか?
早く人事制度を整備して、部下の教育指導に責任を持ち、部下の成長を喜び、部下に感謝される管理者を育てて欲しいと思うのです。
そのためには、新・人事制度研究会の人事制度は不可欠です。
ある企業で、人事制度の見直しが終了し、新人事制度の発表を行いました。
集まったのは全管理者です。
この会社は、今まで総務部が中心になって、過去2回の人事制度の見直しを行いました。
その都度、いろいろな問題が発生しましたが、すべて総務部が中心になって解決してきたとのことです。
その結果、管理者は自分の会社の人事制度を理解していませんでした。
今までは、人事制度への質問があると、「それは総務部へ聞いてくれ」で済ましてきたのです。
たとえその内容が、「私の評価について聞きたい」というものであってもです。
これでは、部下は上司の指導を受け入れることができません。
管理者は完全にメッセンジャーボーイだったのです。
これをあるべき姿に、抜本的な改革をしました。
この新人事制度の説明会で、社長は管理者に対して次のように宣言しました。
「新しい人事制度の説明は、管理者の皆さんに実施してもらいます。
まず皆さんが十分理解して活用して下さい」
「分からないことは、総務部に聞いて下さい。
しかし、皆さんの部下の質問には皆さんが答えて下さい」
「これから、新しい人事制度の説明を資料に基づいて行います」
この企業の管理者は、間違いなく伸びる環境を与えられました。
その管理能力に対する評価は、明確になり、やりがいも出るでしょう。
そして社員は、その上司のもとで本気を出せる環境を与えられたことになります。
「人事制度の仕組みづくり」 で社員の成長と業績向上の支援をいたします。
お気軽にご相談ください。
近藤経営労務事務所
社会保険労務士 近藤 昌浩