人事制度は 「評価シートづくり」 に始まり、「評価シートづくり」 に終わる !
8回シリーズの最終回です。
その点、目標(期待成果)については簡単です。
すべて数値で評価基準をつくるので、絶対評価がスタート段階から可能なのです。
その際に5段階評価の基準の設定にはコツがあります。
〇目標(期待成果)項目の評価基準の目安
1点 … 我が社の中で最低の成果
2点 …
3点 …
4点 …
5点 … 我が社の中で最高の成果
目標(期待成果)項目の評価基準の「5点」の数値は、優秀な社員の最高の成果である数字を入れることです。
目標だからと言わんばかりに、優秀な社員も達成したことのない高い数値を設ける会社がありますが、それは現実的ではありません。
社員からの 「その高い目標をどうやって実現するのですか」 という質問に答えられないような数値ではダメなのです。
それよりも、重要業務(成果を上げるコツ)が明確になっており、それを確実にやりとげれば 「5点」 の評価を得られる数値が良いのです。
全員が 「5点」 になればすごい成果が上がります。
評価要素が “売上” であるならば、全体で現在の3倍くらいの売上を達成してしまうでしょう。
全員が 「5点」 になれる評価シートが理想です。
これを確実にやりとげれば目標を達成できるという雰囲気づくりが大事なのです。
現実に 「5点」 の社員がいるのですから。
この評価基準設定のところで、1つ再確認しておきましょう。
目標(期待成果)= 重要業務 × 知識技術 × 勤務態度
この方程式に従い、評価シートはつくっています。
そのため、高い成果を上げた社員は重要業務も知識技術も勤務態度も高い評価になるのが当たり前です。
逆に低い成果の社員が、重要業務も 知識技術も 勤務態度のすべてが高い評価になることはあり得ません。
これは忘れないでください。
これで人事評価シートは出来上がりです。
初めて人事制度をつくる人は、この評価シートを作成できず、なかなかスタートできない場合があります。
しかし、心配はいりません。
「つくり始めれば、必ず終わる=完成する」 のです。
最初から完璧なものを求めないことです。
6割がた納得できたらゴーです。 前に進みましょう。
社員は早く、どうしたら昇給できるのかを知りたがっています。
立派なものである必要はありません。
問題があれば、つくり変えるという気持ちが大事なのです。
即アクション
1.人事評価をスグつくろう。
2.プロジェクトチームを発足させよう。
3.そのスケジューリングを今しよう。
◎社員を成長させる 「評価シートづくり」 の支援をいたします。
お気軽にご相談ください。
近藤経営労務事務所
社会保険労務士 近藤 昌浩