部下の目標を高める指導にはコツがあります。
まず、それを知る前に次の質問に答えてください。
あなたの部下は、どんな時に高い目標を設定しますか?
何も考えずに、ただ意欲だけで高い目標設定する部下を除いて考えると、その理由が分からなければなりません。
その部下に次の質問をすれば分かります。
「君はどうして高い目標を設定したのか?」
その部下は、自分が今年1年どんなことを行動するのか具体的に答えてくれるでしょう。
つまり、新しい目標を達成するために具体的な行動計画が出来ているのです。
その具体的な行動が目標設定をくしているのです。
ここがポイントです。
つまり、
○実行可能な行動が明確であり、
○その行動を実行すれば目標が達成できる
と思えば、その内容に応じて目標の高さが決まるのです。
よく目標設定面接で、上司が部下に 「君なら出来る。期待しているよ」 と持ち上げて高い目標を設定させようとしていますが、これでは部下は素直に 「ハイ」 とは言いません。
目標達成の可能性が見えないからです。
しかし、高い目標設定させるコツは考え方によっては簡単です。
なぜなら、高い目標を実現する行動の全てが御社に存在するからです。
組織の法則2:6:2というものがあります。
優秀な2割の社員は、勝手に高い目標にチャレンジしますから放っておいて良いのです。
問題は、普通の6割と成果の低い2割の社員です。
この8割の社員の成果を上げる行動は、優秀な2割の社員の行動の中に既に存在しています。
それを管理者が分析し共有化する役割を果たしているのであれば、そのことを再確認すれば良いのです。
例えば、次のようなトークになるでしょう。
「君の前期の成績が悪かったのは、意欲が低かったのではないし、能力がないためでもないんだよ。やるべきことをやっていなかったからなんだ。そのやるべきことは〇〇〇だ。これを実行すれば、君の成果は〇〇〇くらい高くなると思うが、どうだろう。」
「もちろん上司の私も、そのための支援を惜しまないよ。そして、高い評価と処遇を受けて欲しいんだ。」
この具体的な行動を理解しているかが勝負です。
もっとも、一番重要なところは重要業務として成長シートに掲示されているのですが。
このような手順で、目標設定が出来てから、目標管理制度が正しく運用されるのであれば、こんなに素晴らしい制度はありません。
社員や管理者が、ますます自分の目標に向かって成長して行くのです。
だから高い目標を持つ人ほど、成長のスピードが早いのは自明の理です。
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新・人事制度研究会/近藤経営労務事務所
社会保険労務士 近藤 昌浩
