ほとんどの会社は、経営目標を個々の社員に落とし込んでいます。
だから、一人ひとりが目標を持っています。
本来、目標とは自己の成長を助けるものです。
そのため、目標は手を伸ばせば手の届くようなものでなければなりません。
会社によっては、踏み台を使ってジャンプしても届かないものを目標としているところがあります。
これは目標設定の根本的な誤りです。
「いや、この目標を達成してもらわないと会社全体の目標が実現できないんだよ」 という方もいます。
これは目標ではなくて予算です。
目標は社員自らが設定するものです。
会社から押し付けるものではありません。
会社から予算を目標と言って押し付けられるから、新しい事業年度開始直後から、目標達成を諦める社員がゴロゴロしています。
「このままでは目標達成できない」 と思い悩んだ社員が、上司にその達成方法を聞くと 「自分で考えろ」 と言うのです。
これでは、もちろん会社全体の経営目標を達成できるはずがありません。
そこで、プロセス管理を実施するのです。
これにより、社員は何度でも達成感を味わうことが出来ます。
一般的に管理者は、部下に対して業績を向上させるように指示しています。
部下もそのつもりでいるのですが、なかなか思ったように業績は向上しません。
その時に 「もっと頑張れ」 と言ってもあまり意味がありません。
一部の勘違いをした社員が夜遅くまで仕事をすることになります。
この悪循環を断ち切る方法がプロセス管理です。
業績を向上させるための優れた仕事の仕方を分析し、そのプロセスを実行させるのです。
この優れた仕事の仕方を全社員に実行してもらうことによって、会社全体の業績を上げようとするものです。
「この行動を行っていれば、業績は向上する」 という仮説を持つことです。
このプロセスを実行したら、社員本人は達成感を味わうことが出来るし、管理者は承認することが出来ます。
結果として、業績は向上します。
このプロセス管理実施のためには、プロセス指標を設けることになります。
このプロセス指標についての目標値を、社員ごとに設定するのです。
その目標値を達成した時に、本人は 「やったぁー」 と喜び、上司は 「良く頑張ったね」 と褒めて=認めてやるのです。
次号から2回に亘って、プロセス管理の事例を紹介します。
「人事制度の仕組みづくり」 で業績向上の支援をいたします。
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新・人事制度研究会/近藤経営労務事務所
社会保険労務士 近藤 昌浩
