目標管理制度の内容は、
1.目標設定
2.達成管理
3.業績管理
の3つの要素から成り立っています。
「 1.目標設定 」 は、前回で終了しました。
今回から 「 2.達成管理 」 を3回シリーズでご提供します。
さて、達成管理がスタートしたら 『目標達成率』 が初めて意味のある指標になります。
目標達成率が 『高い』 ときは、次のことが言えます。
@ 目標設定時の課題が正しかった
A 目標設定時の課題解決方法が正しかった
B 目標設定時の課題解決方法に妥当性があった
C 目標設定時の課題解決方法に実行可能性があった
ということです。
目標達成率が 『低い』 ときには、逆のことが言えます。
@ 目標設定時の課題が正しくなかった
A 目標設定時の課題解決方法が正しくなかった
B 目標設定時の課題解決方法に妥当性がなかった
C 目標設定時の課題解決方法に実行可能性がなかった
結局、目標設定時に@〜Cのどこかに問題があったのです。
その問題を発見するために、『目標達成率』 を使うのです。
もし、営業会議で目標達成率を使うのであれば、
達成率の 「高い」 理由
または
達成率の 「低い」 理由
をはっきりさせてから始めることです。
間違っても、その会議の席上で、
達成率が 「高い」 のは何故ですかとか、
達成率が 「低い」 のは何故ですかとか、
その場で理由を聞くことはやめたいものです。
このことを理解していないと、無駄な時間を費やすことになります。
目標達成率は達成管理にこそ使用すべき指標です。
この理解が不充分であると、管理者は部下指導に次のような言い方をします。
「もっと目標達成率を高めろ」
目標達成率が低い場合は、本人だけでなく管理者にも指導責任があるのです。部下だけに責任転嫁はできません。
皆さんの会社の部下も、真面目な社員が多いから 「はい、わかりました」 と答えてしまいます。
これではいつになっても目標は達成できません。
目標達成率が低いということは、課題解決が進んでいないことを意味しています。
または、この課題解決策では、目標達成できないことを教えてくれています。
こういう理解ができるかどうかです。
そして、解決するのは現場です。
まさに、
「事件は、会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ」
ということです。
では実際に、上司の達成管理はどうやれば良いのでしょうか?
進捗管理はどうやれば良いのでしょうか?
それを次回で考えてみましょう。
お気軽にご相談ください。
近藤経営労務事務所
社会保険労務士 近藤 昌浩
