評価シート(成長シート)は、マネジメントツールの1つです。
過去において、人事制度づくりに失敗した会社は、すべて、人事制度をつくることが目的でした。
そのため、評価シートを見るのは年に2〜3回です。
その間は、管理者の机の中に眠っています。
ひどい場合には、管理者の机の中にもなく、総務部長が持っているだけという事例もありました。
しかし、評価シート(成長シート)は、管理者が部下を指導するためのマネジメントツールです。
きっと、あなたの会社でも、管理者のマネジメントについて話題が出ていることでしょう。
「もっと、しっかり部下指導しなさい。」
ところが、そう指示された管理者が、どのように指導したら良いか分からず困っているケースにたびたび出会います。
マネジメントには、マネジメントサイクルというものがあります。
そのマネジメントサイクルとは、
P (Plan)
D (Do)
C (Check)
A (Action)
のことです。
これを部下指導において考えると次のようになります。
P ・・・ 部下をどのように指導するか、のプランニングです。
目標成果も示します。
D ・・・ 部下に、目標成果を実現させる重要業務の実施を徹底させることです。
C ・・・ その重要業務の実施がどのくらい進捗しているのか、点検=評価することです。
A ・・・ 自分の部下の重要業務が思った通り進捗していない時に、どこに問題があったか振り
返り、自分の指導の仕方を見直すことです。
つまり、自分のマネジメントの見直しです。
これを意識してやっているかどうかは分かりません。
しかし、これが出来ている管理者は部下の育成が上手です。
部下の成長を上手に指導・支援していることの結果は、成果項目の実現度を見れば分かります。
そして、最終的には、管理者の率いる部署・部門全体の成果が向上しています。
この管理者マネジメントの力を向上させるためのツールに最適・最強なのが、この評価シート(成長シート)なのです。
この管理者マネジメントの力を使って、部下指導において常にマネジメントの状況が自分で把握できるようにするのです。
部下の成長は、上司の指導に左右されることは、経営者であれば何度も経験していることです。
「次も、あの優秀な管理者のようにやってくれたら」
と思うことも少なくなかったことでしょう。
しかしながら、具体的に、そのための指導ツールがなかったし、その進捗の確認すら不可能でした。
これからは、この評価シートを活用したマネジメントを指導できます。
これは、管理者にとっては有難いことなのです。
この評価シート(成長シート)を使用したマネジメントは仕組みです。
組織拡大に伴い、この仕組みづくりは、経営者・幹部の重要業務です。
今までは、経営者一人のリーダーシップや指導力で組織を引っ張ってきましたが、社員が10人を超える頃から難しくなってきます。
一般的には、仕組みづくりは営業関係から先行するのが通常ですが、人事関係でも遅れることはできません。
例えば、「売り上げを上げろ」 と言うより、社員が成長する仕組みを作ることです。
そうすると、もう言われなくても、その方向に結果が出るようになるのです。
この成長支援制度の中の評価シート(成長シート)を活用すれば、次のようになります。
〇社員は 「何をやるべきか」 を、もう言わなくて良くなります。
〇管理者は 「何をやらせるべきか」 を、もう言わなくて良くなります。
お気軽にご相談ください。
近藤経営労務事務所/新・人事制度研究会
社会保険労務士 近藤 昌浩
