全社員を見ると、業績の高い社員と業績の低い社員が必ずいます。
これは不思議ではありません。
社員が2人以上いれば発生する現象です。
それは、比較をしている結果だからです。
業績が良い社員がいるから、その社員と比較して業績の悪い社員がいるということなのです。
しかし、同じ会社のなかで、ほとんど同じ条件で仕事をしていながらこの結果には納得できないと思われているでしょう。
「全員が同じくらい高い業績を実現してくれたらどんなに経営は楽になるか」 と何度考えたことか・・・。
その時、経営者はその社員にどのように声をかけるでしょうか。
「頑張れ」 これが一般的ですね。
ところが、この一言はほとんど無意味なのです。
その社員は、成果の上がらないことを一生懸命やっているのです。
そのため、この 「頑張れ」 は、業績向上させるための言葉にはなっていません。
この社員に必要なことは、成果の上がる業務を上手にやらせる具体的な指導で
す。
「どうして 業績が低いのだ」 という質問を業績の低い社員によくします。
これも意味がありません。
その理由がわからないから業績が低いのです。
当の本人は、自分なりにやるべきことは全てやったと考えています。
口に出さないだけです。
その為、自信喪失しているのです。
まずは、やり方によっては成果が出ると思わせることが必要になります。
「自分にも出来そうだ」 と思わせることです。
難しいことはだめです。
パーソナリティ (人格、個性、その人の持ち味) を無視したことも長続きしません。
ある会社に優秀な営業社員がいました。
その優秀社員と業績の低い社員との違いを分析したら、いろいろなことがわかりました。
その1つに、その優秀社員が不在の時に注文が入っていたら、帰社後にすぐ電話するということがありました。
その話し方は、とても上手で全員でマニュアルにして共有することになりました。
ほとんどの社員は、お礼の電話が慣れてくるにつれて、確かにそのお客様からの売上が増えてきました。
ところが、どうしても何人かはうまく話すことができず、やらなくなってしまったのです。
そこで 工夫したのは、電話が苦手なら、FAXや手紙があると発想を変えたことです。
そうすると、電話の苦手な社員は、その方法によりお客様とのコミュニケーションがとれるようになり、売上が伸びはじめました。
共有化する時のポイントは、やっている行動の目的を考えることです。
自分なりのやり方で継続することができるようになります。
お気軽にご相談ください。
近藤経営労務事務所/新・人事制度研究会
社会保険労務士 近藤 昌浩
