人材育成・組織づくりのヒント / お知らせ
人材育成・組織づくりのヒント / お知らせ
作成日:2017/02/16
社員がワクワクしながら目標を目指すための一里塚



 社員がワクワクしながら目標を目指すためにはモチベーションが必要です。

社員がやる気を出すようにするためには、内発的動機づけしかありません。
外発的動機づけでは、効果は限定的ですし、継続力がありません。

人間は “やる気を出せ” と言われて、「ハイ、わかりました。やる気を出します」 となるほど
簡単ではありません。



社員を動機づけるためには、内発的動機づけしかあり得ないのです。
社員が自分で 「やろう」 と思わない限りは動機づけできません。

それが、フレデリック・ハーズバーグの 「動機づけ要因」 です。
特に次の2つはポイントです。

  達成 (達成感)

  承認

人間は誰でも目標を達成したときは嬉しいものです。



「やったー」 という気持ちは、自分の成長が確認できるうえ、
次の目標へ向かう力を引き出してくれます。

こんなことは誰でも経験のあることです。
やはり、目標達成すること自体が次の目標達成の意欲、やる気を生み出します。

しかし、その目標が達成できない状況を考えると、それも難しいことと考えてしまいます。



 「そうであれば、目標を下げることしか方法はないのか…」

その必要はありません。
経営目標は常に結果目標です。

その結果目標そのものでは達成管理には使えません。
達成管理に使用するのは、プロセス指標です。

そうです。
結果目標に向かう途中での一里塚=マイルストーンです。



目標に向かっているプロセスを明らかにして、その確認時点を多くするのです。

例えば、富士山に登るとしても、
頂上に到達することがゴールなら、その達成感は一度しか味わえませんよね。

ところが、次の一里塚を設けたらどうでしょうか。

  ○5合目


  ○6合目

  ○7合目

  ○8合目

  ○9合目

  ○10合目



もし、1合目から一里塚を設けたら、10回達成感を味わうことができるのです。

その時に、上司がその達成を認めてやることなのです。

   「よくやったね。頑張ったね。素晴らしいよ

この達成を認める。つまり承認する言葉は、より具体的なほうが良いです。
部下の反応が違います。

   「よく見ていてくれる」

部下は、さらにやる気が出てきます。



この達成管理を上司ができないと、部下は不信感を持ちます。
このとき、部下は 「結果だけの関係」 であることに気がつきます。

こうなると管理者がいくらコミュニケーションの方法を研修で学んでも無駄です。

本来あるべき上司と部下の関係ができていなければ、
コミュニケーションスキルは無用の長物です。

目標管理を導入して、
今まで説明したようなことがあると、現場ではとんでもないことが発生してしまいます。



これからの説明はすべて事実です。

事実その1

過去に、ある顧問先で営業所長対象の目標設定研修を実施しました。
10名の営業所長を前に、目標設定の実践研修をしました。

この顧問先では、
過去においては昨年の実績から次年度の目標を設定する方法をとっていましたが、
営業所が広範囲に広がるにつれて、現場の状況が掴みづらくなり、
その目標の設定に対して営業部長も指導ができない状況になってしまいました。



どうしても納得性のある公平な目標設定をしたいということでした。
こういう状況での目標設定をする時に、私が質問することは決まっています。

決算期末は3月であり、研修月は2月でした。
つまり、1月末までは実績が出ています。

当然ながら、各営業所の目標は月ごとに振り分けられています。
さあ、そこで質問です。



   「皆さんの営業所の今月(2月)の目標をこれからお渡しする紙に書いてください」

   「手持ちの資料等は一切見ないでください」

毎月の自分の目標がすぐ言えるかどうかは、自分の目標を考えているか、ノルマと考えているかによって、回答率に歴然としてた差が出ます。



  ○ 自分の目標と考えている場合の回答率は、約60〜90% です。

  ○ ノルマと考えている場合の回答率は、約5〜10% です。

この会社の場合は、1人の所長が答えられましたので、10% でした。

その会社の社長は、
   「なんだ、自分の営業所の目標もわからないのか」
と、非常に落胆していました。



でも、営業所長を叱っても無意味です。
そのようにしてしまったこと自体を反省しなければなりません。

この場合、私は営業所長が気の毒で仕方がありませんでした。
毎日、どんな気持ちで仕事をしているか察しがつくからです。

想像するに、楽しく仕事をしていることはないでしょう。



事実その2

ある顧問先で、
営業部長と達成管理のやり方の改善について打合せをしている時のことです。

営業所長が営業社員に対してどのような指導をしているのか、
現在の状況をヒアリングすることになりました。

営業部長は内線で階下の本社営業所長を呼びました。
営業部長は、その所長に尋ねます。



部長  「所長、毎日、営業社員に目標達成に向けてどのような指導をしていますか?」

所長  「すみません。最近忙しくてなかなか指導ができません」

部長  「忙しいのは分かる。でも、最近売上も下落傾向だから、時間に余裕があるでしょう」

所長  「とんでもありません。社員も遅くまで頑張っているし、私も営業所全体の
      目標を達成させるために自ら営業活動をしている位ですから」



これが、通常の会社の状態です。
営業部門というところは、業績が悪くなると一気に生産性が低下するのです。

その原因の1つに、営業所長の成管理の仕方の問題があるのです。



次回は、達成管理の仕方の問題点を明らかにします。





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お気軽にご相談ください。

近藤経営労務事務所
 社会保険労務士
近藤 昌浩

 




 

 

 

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