人材育成・組織づくりのヒント / お知らせ
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作成日:2017/12/01
重要業務が明確にならない



 人事制度構築の支援を行う中で、質問を受けるベスト5に入るのが、
「評価シートの重要業務が明確にならない」 です。

この質問を受けながら、どうしても不思議に思うことがあります。
御社では、日常的に次のような指導または発言をしていませんか。

   「今日は頑張って〇〇しなさい」



このように毎日やるべきことを明確にして、発言していますよね。
それは間違いなく重要業務です。

どの会社でも、毎日、この重要業務の遂行を指導しています。
つまり、既に重要業務は明らかになっていたのです。



ところが、この毎日の重要業務が変わっています。
これが問題なのです。

これは、この重要業務の遂行を妨げることになっているのです。
なぜでしょう。

指導を受ける立場になって考えると分かります。



毎日のようにやるべきことが変わり、
それを連射砲のように撃ち続けられたら、
指導される当の本人は何が重要なのか分からなくなるのです。

その結果として、何ひとつ徹底できないことになるのです。
(やるべきことを実施するように指導している本人も分からなくなる場合もありますけれど…)



これは、期待成果にどのような結果を及ぼすことになるでしょうか。

  〇やるべきこと(重要業務)をやっていない
       ⇓
  〇期待成果が低い実績となる

これは、評価制度があるとか、ないとか言う以前の問題です。



全ての社員を成長させて、業績を向上させるようにするのが会社の使命です。

   @ 成果が上がらないから、つい指導することが多くなる。

   A 本人は、指導・指示・命令・アドバイス等が多くて、どれも中途半端になる。

   B 結果、また成果が上がらなくなる。

この @ → A → B → @ という悪循環から抜け出さなければなりません。

その組織的決断を表現するのが評価シートです。



「評価シートの重要業務が明確にならない」 という場合は、
次の手順で重要業務を特定してください。

『重要業務を書き出す』

過去1ヵ月間の中で、
  「〇〇が重要」 
  「〇〇をしなさい」 
  「〇〇はポイントだ」 と、
そのつど発言してきたことを書き出してください。

1人ひとりの社員の顔を具体的に思い出しながら、すべて書き出してください。
しかすると10項目以上になったかもしれませんね。

この書き出した重要業務(やるべきこと)を見て、どのように感じましたか?

例えば、
「うあ、これを一度に実行するのは神業に近い」 という感想になりませんでしたか。



そして、
このことを言われていたのは、どちらかというと成果の上がっていない社員ですよね。

成果の上がらない社員を、組織的に成果を上がらないようにしていた可能性があります。
成果の上がらない社員には、「本当の重要業務 をやらせ切ることです。

重要業務をやらせ切る仕組み、それが、達成管理なのです。
つまり、プロセス管理です。

この達成管理を始めたら、経営者も幹部も管理者も、
全員が同じことを指導せざるを得ないことになります。


そして、社員も同じことをやらざるを得なくなるのです。



達成管理をするためには、達成管理をする重要業務を明らかにすることになります。

そして、明らかになった重要業務が、
毎日、毎週、毎月、組織の中で繰り返し発言され続けることになるです。

   「ほかにも言い尽くせぬほど重要業務がある」

それはあるでしょう。



しかし、この重要業務を徹底遂行しない限りは、業績は向上しないのです。
理由は、それが最も成果を上げるために優先される重要業務だからです。

その重要業務が 本当の重要業務だからです。
これだったら同じことを指導し続ける価値がありませんか?

そして、この組織的完全遂行によって、標準化仕組み化ができるのです。

  「この重要業務をやったら、全社員が同じように成果を上げられることが確認できた」
  
  「では、もっと楽に遂行できるようにしよう」

どの組織でもそうなりますね。



この重要業務(やるべきこと)の標準化仕組み化ができたら、
そのときは評価シートの重要業務区分
の評価要素から除くことになります。

除く理由は、全社員が重要業務(やるべきこと)を優れたやり方で実行しているので、
これは成果を生む 「違い」 ではなくなっているからです。



もう一度確認します。

  @ 重要業務を書き出す。
        ⇓
  A 成果を上げる重要業務を特定する。
        ⇓
  B 評価シートの重要業務区分へ評価要素として入れる。
        ⇓
  C 全社員でこの重要業務の遂行に取り組む。
    (8割の社員は遂行している。そのうち、2割の社員は優れたやり方で実行している)
        ⇓
  D 全社員が、この重要業務を優れたやり方で実行するようになる。
        ⇓
  E この重要業務の優れたやり方を標準化や仕組み化する。
        ⇓
  F 評価シートからこの重要業務を除く。
        ⇓
  G 評価シートに次の重要業務を入れる。

この繰り返しです。





 「人事制度」 で、社員の成長 業績向上 の支援をいたします。
お気軽にご相談ください。

近藤経営労務事務所
社会保険労務士・人事コンサルタント
近藤 昌浩

 







 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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