人事労務ニュース
人事労務ニュース

文書作成日:2026/02/17

年次有給休暇の付与にまつわる実務上間違いやすい留意点

 年次有給休暇(以下、「年休」という)については、実務上、取扱いに迷うことが多くあります。そこで、以下では、年休の付与に関して、よく問題となる事例をとり上げて内容を整理します。

[1]年休付与の原則
 そもそも年休は、法令で雇入れの日から起算して6ヶ月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に対して付与することになっています。そして、以後、継続勤務年数が1年長くなるごとに、全労働日の8割以上出勤した場合、継続勤務年数に応じた年休が付与されます。この「全労働日」とは労働義務が課せられている日のことで休日を除いた日を指し、「出勤」とは実際に出勤した日(年休を取得した日等を含む)となります。そのため、たとえ遅刻した日があった場合であっても、その日は出勤した日として取扱います。

[2]定年後再雇用者に対する年休付与
 定年退職後に日を空けずに再雇用した人に対して、年休を付与する場合、勤続年数は定年前の入社日から計算します。これは通達で、定年後再雇用者は、実態として定年前から継続して勤務していることから、継続勤務の要件を満たしているとされているためです。また、定年前に取得しなかった年休の残日数についても、繰り越しとなることに留意が必要です。

[3]育児休業者に対する年休付与
 育児休業者は育児休業期間中、一時的に労働義務はなくなります。ただし、継続勤務をしていることに変わりはなく、全労働日の8割以上出勤しているかの判断において、業務災害による負傷や疾病により療養のために休業した期間、産前産後のために休業した期間、育児休業や介護休業をした期間については出勤したものとみなすことになっているため、育児休業期間中であっても新たに付与されます。

[4]所定労働日数が変更となった際の年休の付与日数
 パートタイマーの年休の付与日数は、週所定労働時間、週所定労働日数および継続勤務年数に応じて、決まります(比例付与)。この比例付与による年休の付与日数は、付与する基準日時点の労働契約の内容に基づき決定されます。そのため、例えば、入社時は週所定労働日数が2日であった契約を、6ヶ月後の契約更新の際に4日にするような場合には、過去6ヶ月の週所定労働日数に関わらず、週所定労働日数4日として付与日数が決まります。

 年休については、半日単位や時間単位での取得もあり、さまざまな問題が生じやすくなっています。年休に関してお困りごとがございましたら、当事務所までご連絡ください。

■参考リンク
厚生労働省「年次有給休暇取得促進特設サイト」

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

 

メールアドレスをご入力ください。
無料メルマガ
強い会社を作る人事・労務情報
   
バックナンバー
powered by まぐまぐトップページへ
   他では得られない情報を、
  あなただけにご提供します。

最新の内容は、こちらをクリック! 
「まぐまぐ!」 のメールマガジンで、
「強い会社を作る人事・労務情報」
を毎月2回 提供しています。




無料メルマガ

無料メルマガの登録
「まぐまぐ!」 のメールマガジンで、

「強い会社を作る人事・労務情報」
を毎月2回 提供しています。





■マネジメントの役割が変わった
時代に合ったマネジメント
■ 組織風土を改善するには
好ましい職場環境にしましょう
■経営課題解決の目標管理
個人目標を考えることから始める
■ 採用の失敗、どうする?
採用面接での人物判断は難しい
■
 けしからん大きな狼
デフレ不況から脱却するヒント
■優秀な社員とは?
我が社の優秀な社員像を明確に
■ 1億円のアイディア
多忙で重要業務がおろそかに
■ 時間外労働に必要な手続き
36協定を届出ていますか?
■ 未払い残業代請求の問題
残業代を請求される企業が急増
■
ホーム・介護事業の皆様へ

通常の会社とは少し違う難しさ
■ 労働・社会保険の基礎知識
入社・退職・病気・労災の手続き
■マネジメント力で定着率アップ
定着率はマネジメント力が左右

■ 社員の成長の分析の仕方
社員を育成する基になります
■ 人財成長と事業拡大のバランス
社員の成長が組織の拡大に
■ 労働分配率を改善する
1人当りの収益拡大の分析
■ 年次有給休暇の計画的付与
以外に会社が知らないメリット
■管理者の昇進・昇格は?
昇進・昇格基準をオープンに
■ 人件費総額管理を始めよう
全社員で昇給・賞与原資を確認
■ どんな成長を目指すのか
ミッションを見直す時期

お問合せ
社会保険労務士 近藤昌浩
近藤経営労務事務所
〒818-0072
福岡県太宰府市青山2丁目16番10号
 
TEL: 092-920-2108
 FAX: 092-920-2109
メールでのお問合せ