会話形式で楽しく学ぶ人事労務管理の基礎講座
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文書作成日:2026/09/10
試用期間を延長する際の注意点

4月に入社した従業員の試用期間が9月30日で終了するが、営業部長から、営業に向いていないようで困っているという相談があった。そこでどのように対応したらよいか、社労士に相談することにした。

 今日は、4月に入社した従業員のことで、相談があります。

 どうされましたか。

 先日、営業部長から、営業に配属したある従業員について、「営業に向いていないようで、困っている」という相談がありました。

 なるほど。4月に入社した従業員というお話でしたが、確か試用期間は6ヶ月間でしたね。

 はい。9月30日までです。

 まだ試用期間中ですね。会社としては、この従業員にどのように対応するか、何か考えはありますか?

 営業部長が本人と話をした際、本人も営業は向いていないのではないかと思ったようで、事務職としてやってみたいという希望があったと聞いています。会社としても、事務職の適性の有無を確認したいと思っています。

 なるほど、雇用の継続を考えることは、望ましい対応ですね。今回ですが、できれば試用期間の延長を検討しておきたいですね。たしか就業規則には、試用期間を延長することができる旨の定めがありましたね。

 はい、あります。

 試用期間を延長する意味は何ですか?

 このままであれば、試用期間は9月30日で終了することになりますが、試用期間を延長することで、今度は事務職としての適性を見極める期間を設けることができます。あくまでも比較論になりますが、本採用後に解雇することは、試用期間中に解雇することよりも一般的にハードルが高いと言われていますので、試用期間を延長し、適性についての判断を行った方が良いように思います。

 なるほど。もし事務職としての適性がなく、解雇を検討せざるを得ない場合も考えるとすれば、試用期間を延長した方がよいということですね。この場合、会社としてやっておくべきことはありますか?

 試用期間を延長する場合は、就業規則に延長する旨の根拠があることに加え、従業員本人に対して、試用期間が延長になることと、延長する期間を伝える必要があります。

 いつまでが試用期間なのかを伝えるということですね。

 はい。今回のように配置転換をして別の業務で見極めを行う場合や、勤怠不良等の理由で試用期間では本採用の可否が判断できない場合は、その課題と対応を伝えた上で、試用期間の延長を行い、しっかり見極めを行っておきたいものですね。

 今回は、試用期間中に相談があったので、試用期間を延長して事務職の適性を見極めることができますが、試用期間が終わった後で、もし事務職の適性がなかったとしても、解雇のハードルは高いということですね。

 試用期間中であれば簡単に解雇できるということではありませんが、まずは試用期間を延長しておくことがよいと思います。また、試用期間については、気づかないうちに終わっていたということがありますので、例えば試用期間が終了する1ヶ月前に配属先の管理職等に従業員の勤務態度等の確認をするといった流れを作っておくとよいですね。

 そうですね。1ヶ月前に確認するという流れにしていきます。

>>次回に続く



 試用期間が満了し、本採用を行わない場合も解雇に該当し、解雇予告や解雇予告手当の支払いが必要です。なお、雇い入れから14日以内のときは不要とされています。

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

 

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